前々から養蚕関連の場所に足を運びたい!と思ってはいたのですが、なかなか実行できずに早数年。東京に引っ越す時にも「関東は養蚕が盛んだった場所だし近隣でいろいろあるはず!」と思っていたのに、場所を調べる余裕もなく、なんなら知っているミュージアムすら足が遠のく始末…。
今年こそ!ということで、一念発起してこのお正月休みの間に関連施設巡りをスタートすることにしました。
ということで、第一弾は世田谷区成城にある蚕蔭神社です。
成城学園前駅西口を出て、10分ほどで到着。
Googleマップで検索すると「蚕陰神社」の名前で見つかりますが独立した社ではなく、喜多見不動というお不動様を祀ったお堂の敷地内にある小さな祠です。このあたり詳しくないのですが、こういうのも神社と呼んでいいのかな?
お正月ということで、入口にはこんな立て看板がありました。
入口を入ってすぐのところに小さな滝。
鯉や龍のオブジェがかわいいというか良い味を出しております。
蚕さん関連で祀られるものはいくつかありますが、こちらにいらっしゃるのは「金色姫」です。
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ある国の王のもとに美しい姫が生まれ「金色姫」と呼ばれるようになるも、王妃の嫉妬を受け命を脅かされる事態に。姫を助けるべく、王は金色姫を桑で作った舟に乗せて海に流した。
この船が日本に流れ着きとある夫婦に助けられるも、既に衰弱していた姫は命を落とす。その後この夫婦の夢に姫が現れ「食べ物を与えてくれたら恩返しをする」と告げる。夫婦が姫の亡骸を見てみると、亡骸は消え虫になっていた。この虫に桑を与えて育てるとやがて糸をはき繭を作り、その繭から美しい糸がとれた。
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金色姫のお話はこのようなタイプの養蚕縁起となっています。「ある国」としましたが、天竺=インド説が多いのかな?中国って書いてあるバージョンも見たことがありますが、ネットでざっと確認したところ「天竺」が多そう。ちょっと端折りましたが眠に関する内容もあったりして、いろいろ盛り込んでるな~とおもしろいお話ですので是非調べてみてください。
写真の像は中央が舟に乗った金色姫、その手前の小さめな二人が姫を助けた夫婦のようです。
ちなみに祠の中の全容はこんな感じ。いろいろ像が並んでるけど何だろう…。このまとまりのなさ、全体的にとても日本っぽいです(笑)。
他の写真は撮っていませんが、本堂の脇には防空壕のような空間の中にお不動様が祀られていたり(岩屋不動と呼ぶらしいです)小さいながら見どころの多い場所でした。機会があったら是非訪れてみてくださいね。
蚕蔭神社(喜多見不動堂内)
〒157-0066 東京都世田谷区成城4丁目2−8
余談ですが若いころインド神話にはまっていた時期があり、不動明王を見ると「インドでは好き勝手やってたのに、日本ではうまくやってるな~」といった気分になります(笑)。不動明王=シヴァ神でヒンドゥでも上位の神様なのですが、割とはちゃめちゃなイメージがある…。日本もそうだけど、多神教の神様ってどうかしてる事が多いですよね(笑)。
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