孵化から54日。今朝やっと、今期第1号のカイコさんが羽化致しました。無事にここまでたどり着いてよかった。この後もうお一人羽化なさって計2頭なのですが、今のところ両名ともお嬢さんです。大体オスから羽化していくのですが、最近はメスが先に羽化する事がしばしばです。環境条件なのかなあ。
最近は忙しかったりカイコさんの種類が違ったりで繭からそのまま羽化していただくことが多かったのですが、今回は錦秋鐘和ということもあって久しぶりに繭を収穫しました。今までお世話させていただいた頭数は2000頭ほどにはなると思うのですが、アクセサリー用にとなると汚れのない繭で、繭も厚くて・・・と諸条件あり、使用できないものも多くあります(ので、いきもにあ用の制作で現存する使用可能な繭を使い果たしてしまい今回の収穫へ)。
まずは収繭。蔟からはずしただけの状態。ちなみに左の2つは隠し子ちゃんたちの繭で、まだ羽化していなかった物です。隠し子ちゃんは黒縞5頭とノーマル1頭だったのですが、繭は全て黄緑でした。黒縞ちゃんと黄緑さんの間に生まれた子たちだったのだね・・・。色は黄緑が優性だったようですが、形は黒縞ちゃん(本来は黄繭)の形が優性だったようです。黄緑さんの繭は紡錘型になるのですが、今回は黄緑かつ楕円やくびれ繭になりました。
収繭後の繭はケバが沢山ついているので、これをむしります。
ケバとり後。
文章で読むだけだと「どこまでがケバなの・・・!?」と思ってしまうのですが、実際にケバとりをしてみると繭の方は糸同士がかなりしっかりくっついているので回りのもけもけしたところだけがはがれます。多少は糸も出ますが、これは適当な所で切ってしまえばOK。
次は繭をあけます。私が使っているのは、普通のカッターナイフとアートナイフ。
糸の成分が原因なのか、紙を切るよりも切れ味が悪くなるのが早いような気がします。
私が作っているのはこんなアクセサリー。繭はペンダントかリングになります。※写真のカイコさんはただのモデル出演です。アクセサリーじゃないです(笑)。
リング用はこんな風に斜めにぱかっと。ペンダント用はアートナイフでくりぬくようにして開けています。一般的な開け方はこういう斜めの開け方のようですね。こちらの方が簡単!
今回はうっかりして営繭中の繭を一つ開けてしまいました。カラカラしてないから、中で亡くなってしまった子だとばっかり・・・!開けっ放しだと出てきてしまうことがあるので、今回はこの切った部分を繭に戻して、引き続き製作して頂いています。